ふれんず:あらいぐま
しょうごう:「蔡文器(さいぶんき)」
ぞくせい:
かがやき:悲しみの紫の鏡
とくちょう:六手のふかんぜんなもじのばけもの
わざ:文字を吐き続けるバケモノなのだ。
あまりののろいのふかさに、ふかんぜんなばけものになってしまった
てがむっつもあるのでもじがたくさんかける
でも、そのにぎったては、いしにはんしてまで、もじをかきつづけるので、まともにあるくことさえできない
一人眺めのいい夏に取り残され、呪詛を撒き散らし続ける。永遠の朝日に呑まれながら。
死にたいのにその場から離れることも出来ず只言葉を絞り出して書き続ける。そのインクは自らの心、もしくは誰かの呪いを使って書いているのだ。「死にたい」
「生きたくない」
「羨ましい」
「いいな」「辛い」
「殺して」
「逃げたい」
「返して」
「逃げるな」
「もういや」
「無理だ」
「恨んでやる」
「祟る」
「お前のせいだ」
「わるくない」
「見たくない」
「聞きたくない」
「もういいから」
「生きていたくない」
うつろなからだでもじのぬまちにしずむもの。